TOP
コラムTOP
最新コラム
バックナンバー
2007年05月21日
■「潮目が変わろうとしている?その2」

先週、EURの潮目となるかということでフランス大統領選挙を取り上げました。
本来あと2年任期のあるブレア英首相も退任表明をしてしまい、英仏独の欧州主要3カ国のトップのクビがごっそりとすげ変わる大変な年となってしまいました。(メルケル独首相は昨年ですけど)

基本的な路線に変更が無いと目されていることもあり、相場は条件反射的な動きは無くレンジ取引に終始していますが。
先週も書きましたがサルコジとシラクの比較からすればその違いは明らかであり、単に新トップ達の手腕を図りかねて動けずにいるという方が正しいように思えます。

政治的な観点からするとアメリカも既にブッシュ政権はレイムダック化しており、次期大統領はおそらく民主党から選出されるものと思われます。大雑把な比較として書きますが、親日の共和党に比して親中の民主党と言われており、共和党の力の弱まりは徐々に対日姿勢の硬化に現れています。従軍慰安婦問題などもそんな例のひとつだったかも知れません。

となれば連想されてくるのは80年代後半あたりのジャパンバッシング。アメリカサイドに当時ほどの切迫した事情が無いのでそれほどの激しさは無いと思いますが、これまでターゲットとされた中国の為替操作問題と同様に問題視される可能性は高いと思います。

先週触れました株価水準、更にキャリートレードの流れを一因とするクロス円(とりわけAUD円、GBP円、EUR円)はもうそろそろ考えなきゃいけない水準であろうと感じます。
ドル円だけをみれば特段問題視する水準とはおもわないのですが。

はっきりいえることは、これまでのように円さえ売って放置しておけば寝ていても儲かる。なんて時代は過ぎてしまったということくらいです。現時点では。

未だ低金利下の円を調整以上に買うことが出来るのかというと厳しい。でもおそらく頻繁に調整で落とされる場面が出てくると思います。

著名な投資家が円を買い支えているとの噂まで流れていました。市場は間違いなく警戒しています。



Copyright (C) 2004 fx-newsletter All Rights Reserved