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2007年05月14日
■「この先のターニングポイントとなるか?」

GWが終わりました。皆さんはどんなGWを過ごされたのでしょうか?
ドル円は大きく動くわけではありませんでしたが、下値しっかりで、120円を上抜けて来ました。注目の米雇用統計は市場予測10万〜11万とされた非農業部門就業者数が8万8千人と9万人を割り込む弱さ、過去2ヶ月の修正も下方修正で、失望売りとなっても不思議ではなかったのですが、下がらない。

株式相場が強かった。NYダウをはじめ各種米株指数が上昇している中にあっては、雇用統計の数字も「利下げの可能性の高まり」→「株式への資金流入」というロジックで捉えられたようです。
この株の強さはどうも年初より米景気後退懸念→企業業績低迷と弱気に見積もっていた割に発表される収益予想が悪くない上、ここ最近話題となる大型M&Aの観測。
こうした市場の雰囲気が影響しているようです。

もっとも、米景気の先行きがバラ色に変化したわけではなく、ソフトランディングに成功したと決まったわけでもない中でのこの過熱感は要注意かもしれません。M&A話で必然的に大きな資金が動くこともありますが、その動きがこの先恒常的に出続けるわけでもないことも逆に懸念材料となるでしょう。

米株の好調に乗って各国の株式相場も好調で、円キャリーの流れも暫くは止まりそうもないのですが、そろそろ警戒感を持って臨む時期にさしかかってきたように思います。

懸念材料はEURにも出てきたかもしれません。
フランス大統領選挙が終わり、サルコジ氏が当選しました。社会民主主義の旗手として君臨してきたフランスの体制の変化です。対立候補であったロワイヤル女史にしてもサルコジ氏にしても長く続いたミッテランーシラクの社会民主主義とは一線を画すものですが、この路線を更に強化しようとしたのがロワイヤル女史であることを思えば、今回の結果はフランスの大転換点であり今後のEU圏に大きな影響をもたらす可能性が高いです。

既存の体制下のEUR信任に変化があっても不思議ではありません。
米株の動きと、EURの動きに暫くは注目してみたいと思います。



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