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2007年04月23日
■「優等生な市場?」
週末のG7で発表された共同声明は前回2月のエッセンG7同様の内容に止まりました。プラスαに注目していた市場では週明けEUR、AUDといったクロス円がNYのクローズレベルを上回る水準で始まるなど円安地合いとなりました
しかし、2月の調整以降の対円相場にも現れておりますが、ここまでの過程で円ショートのポジションは既に相応に積みあがっています。
ユーロ円は確かに高値を更新中ですが、ユーロドルの上昇でドル円の上げ足は鈍いです。材料が揃った割りに伸びが無いのが気になります。
確かにG7声明に変化は無く、現在の相場水準からすれば円安への警戒感は相対的にトーンダウンしているのですが、市場は思った以上に慎重です。
G7の声明文が円安への警告を削除してはいない点から調子に乗って騒ぎ出せばいつ政治相場が始まるか判らない。またそれが始まる水準に近づいているという事に留意している事の現れのように思います。
ファンダメンタルズを見れば、金利相場が一気に終焉を迎える材料は乏しく、高値更新中のユーロに至っては域内のインフレ抑制に一役買っていることも地合の転換点には無いことを示してはいるのですが、市場が冷静なのか、G7が市場と上手く対話できているのか、相場に過熱感が出てきません。
自律機能が働いていると思えば健全な姿ではあるのですが、ちょっと寂しい気もします。
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