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2007年03月26日
■「ネガティブ材料に怯えています」

先々週末の雇用統計を受けて再び相場も落ち着きを取り戻すかと思いきや、非常に不安定な相場が続いています。
レンジを下抜けるでもなく、再上昇に加速がつくでもないのですが、短時間にここ最近のレンジを目一杯使って相場が振幅を繰り返しています。

先月末に起きた世界同時株安の動きを境に市場は現状の株価水準への高所恐怖症が抜けなくなっているかのようです。その代表ともいえるのが俄かにスポットライトを浴び始めたアメリカのサブプライムローンへの懸念でしょう。確かにその性格はバブルを想起させる内容ではありますが、このローンへの警戒自体は今に始まったことではなく、また巷で騒がれるほどここに来て危険性が高まったと思われるほど不良債権化が進行しているわけでもありません。

むしろ、株価の高値懸念がネガティブ要因に過敏に反応させていることがこの問題に注目を集めさせているようです。それ故、相場が思いのほか早い足で変動するもののレンジの下限付近になると失速し再び急上昇する現在の相場動向となっている気がします。

市場のセンチメントがこうした方向に傾いている為、入り方を間違えると一気に持っていかれてしまいます。
先週末中国が利上げを決定。これを受けて上海株の下落→日本株下落→ドル円下落を想起して市場は金曜のニューヨーク引け値を下回ってスタートしたものの日本株はむしろ上昇、本邦実需や機関投資家が下値を支えていた為、仲値後はショートに振った短期筋が炙り出されて一時117円半ばまで反発してしまいました。10時半に開いた上海がいったんは下落して始まったもののすぐに上昇に転じたこともこれに拍車をかけたようです。目先のポジションの傾きが解消された後は全く動きの無い閑散相場となったのも市場がシュリンクして方向感を見出せずにいるからなのでしょう。

そんな中で、ユーロ、ポンドといった欧州通貨がじわじわと浮上しています。ポンドなどは、先週再三にわたって旧共産圏筋とも言われるポンド売りが観測されながらも底堅い動きをしております。対円で注目するより対ドルで欧州通貨に注目してみるのも面白いかもしれません。

しかし、中国は利上げも面白いです。25BPS単位での調整に慣れてしまっているせいか、27BPSの金利操作にはかなり違和感を覚えました。



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