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2007年03月12日
■「早め早めの動きを読み誤りました」

またまたやってしまいました。もう一段の上昇があってからの下げと思い、高を括っていたら先に動かれてしまいました。市場関係者の方数名からお話を聞きましたが、皆さん27日の動きには意外感を持っていました。
確かに中国の旧正月明け、全人代に向けての動き、高値推移の中国A株相場が調整を迎えるには格好のタイミングだったと後になれば思えるわけですが、それにしてもA株相場の調整がここまで世界市場に波及してしまうとは全く想定外でありました。

思った以上に、投資筋はここまで好調に伸びてきた株式相場に警戒感を持っており、手仕舞いのタイミングを計っていたということです。グリーンスパン前FRB議長の米景気交代予測発言や、発表された米景気指標の数字の悪さもある意味想定の範囲を大きく逸脱するものではなかった(と筆者は思っている)のですが、絶妙なタイミングで彼らに手仕舞いのきっかけを提供しました。

ある意味、市場は過去の経験を踏まえて、実に健全な調整を発動したともとれます。
絶対的な金利差がもたらす円キャリートレードに慢心し警戒感を怠ったのはむしろ我々観測側の人間だったようです。

週明けの東京市場でも朝からドル円を初めクロス円は下げ足を休めることなくあれよあれよという間にドル円は115円を伺う水準までやってきました。しかし、ドル円に関して言うなら昨年末に114円ミドルまでを見ており、意外なほど過熱感はありませんでした。

思えば、下げ足のきつい東京株式市場でも、今年に入ってからの上昇分を吐き出したに過ぎないとも言えるわけですので、依然として調整の域を超えた動きではないと考えることが出来ます。

この相場が暴落への序章となるのか、調整の範囲なのかはここからの動き次第であり、その視界はかなり不明瞭であります。今週の米雇用統計はその意味でかなり重要になってくのかもしれません。

ドル円にしてあと1円弱の下げ幅はこの先の相場展開で重要と思われますが、先週来の下げ局面でIMM先物相場のポジション調整はある程度進んだと思われることから、前回の下げ局面同様に新たなレンジ局面を迎える確率はそれ程高くないものと思います。(これも慢心かもしれませんが・・・・)



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