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2007年02月05日
■「ドル円堅調です」

週末に発表されたアメリカの指標が好調であったこともあり、ドル円はドルが堅調となり、週明けの東京市場では一時122円20銭まで上昇しました。

先週は欧州から円安への牽制発言もあり一時的に120円前半まで下落しましたが、その後この発言のトーンが下がったこと等もあり、かえって絶好の拾い場を提供した形となりました。

先週のIMM先物の通貨ポジションをみるとなるほど、先週の円の買戻しはポジション調整であったことがわかります。公表された通貨ポジションは大幅な円ショートとなっていたのです。
膨らんだポジションの手仕舞いのきっかけとしては実に絶妙なタイミングで欧州サイドから発言が飛び出したわけです。

確かに、昨年来の対欧州通貨での円安は目を見張るものがあり「ちょっと行きすぎだろう」と感じるのも無理からぬことでしょう。しかしこの金利相場を政治相場に切り替え水準調整の荒療治に出るには、日米欧の足並みが揃いません。
急激な円高は日本としても物価の下落が怖い。インフレ圧力の強まる欧州としても欧州通貨高はそのインフレ抑制にも一役かっておりこれをむざむざ放棄するわけにもいかない。アメリカも政権弱体化のなか自国通貨の下落は決して喜べる話ではありません。

市場とて政治相場となって急激な円高が始まるならいざ知らず、政治サイドが一枚岩でない中、この絶対的な金利差の中で円ロングはあまりに非効率なポジションであります。

ポジションの傾きからやや大きな調整は入るものの、ドル円の下値は徐々に切りあがっていくことになりそうです。
一方、対欧州通貨での円相場は先の欧州サイドの発言もありまた、絶対的水準が高くなっていることもありこれまでのようなスピードはなくなりそうです。

思っていたより堅調なアメリカの景況感からドルへの買い意欲が戻り、ドル>欧州通貨>円のバランスで推移していきそうです。



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