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2006年12月25日
■「来年はクロス円の下落がポイントか」

今年もあと2週間というところまでやって来ました。皆さんにとって今年はどんな一年でしたか?おそらく為替で商売をしている人にとっては楽な一年ではなかったのではないでしょうか?

ドル円に限って言えばここまでの年間レンジは10円88銭。実はこれ変動相場制以降最も狭いレンジとなっています。まだ2週間あるとはいえ、欧米はクリスマスと決算期でそうそう大きく動こうとはしてこないでしょうし、国内も年末モードです。

4月こそG7明けに大きな窓を開けての大暴落があったものの、思いの外早々に窓埋めを完了して115円―120円のレンジ内に納まり続けてしまいました。

原油相場の高騰をはじめ相場かく乱の可能性の高いトピックスもあった中で実に穏やかに推移してしまいました。無論ドル円に限った話であり、ユーロ円をはじめとしたクロス円は上昇を続けていましたが。

ドル円は結局昨年とほぼ同水準で引けようとしていますが、ユーロ円をはじめとしたクロスではかなりの上昇を見ており、これらの水準が来年のドル円の上昇を抑えることになるのかもしれません。しかし、かといって円自体に資金が集まりやすい材料が見当たりません。日銀が利上げを実施したとしても来年からこれまでのFRBやECBの如く断続的に利上げに走り出すのは難しく、依然として円は低コストでの調達通貨であり続けるでしょう。

ドル円自体としては、今年同様にアメリカの景況感を睨みながら金利差縮小と絶対金利差との綱引きとなるのでしょう。ただ前述の他のクロス円での高値警戒感が円の買い戻しを今年以上に牽引する危険性を孕みそうです。

今年これ程狭いレンジで推移しましたので、やはり昨年並み(19円72銭)の振幅は出るものと思われます。来年のドル円は下落するときのスピードに十分注意をして望みたいと思います。

さて、来週はクリスマスでほぼ世界中がお休みの中で週明けを迎えます。さらに翌週は元旦に週明けとなります。大変恐縮ですが、この2週間を休刊とさせていただき、次回は年明け1月10日からスタートさせていただきたく思います。
皆様よいお年をお迎えください。



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