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2006年12月18日
■「堪え難きを堪えなきゃねえ・・・・・・」

週初、あっさりと114円半ばまで下落したドル円ですが、それ以上のフォロースルーもなく米雇用統計まで膠着状態となり、発表された雇用統計の数字が比較的良かったことからドルショートの炙り出しが始まり、深夜突如飛び出した時事の「日銀、年内の利上げは見送り」報道、ポールソン米財務長官の「強いドルは米の国益」発言で、堪らずにショートカバー炸裂となりました。
時事の報道にしても、観測記事の域を出ておらず、ポールソン発言も目新しいものではありませんでしたが、じっと耐えていたショートカバーの背中を押すには十分すぎる材料であったと思います。

残念ながら、結果として「堪え難きを堪えられず、忍び難きを忍べず」の一週間ではありましたが・・・・・・(反省)

先週書きましたIMMのポジションにおける円ロングの積みあがり、そして米金利引下げへの観測というより米の景況感自体の悪化を懸念する観測が出始めたあたりがいみじくもこのショートカバーの布石となっていたようです。

欧米は12月を年度末とするところが多く、この時期のポジションメイクは概してショートタームの投機的なものが多くなるので反転もまた早くなります。逆にポジションが吐き出されてしまえばそれ以上の動きにもならないということがいえますので、おそらく117円以上の上昇もまた難しいかもしれません。

今週は、FOMC、日銀短観と大きなイベントが控えております。勿論FOMCに関して金利据え置きは市場コンセンサスでもあり、注目はステートメントの方となります。ただ、これまでのFOMCメンバーの発言等からその内容にも変化は無いものと思われます。
むしろ先週までやや先取りで利下げを煽ってきた市場とFOMCとの温度差を確認するだけに止まるものとなるのではないでしょうか。
短観に関しても市場コンセンサスを大きく上回る数字にでもならない限り、家計消費関連指標の低迷とのバランスを考慮すれば来週の日銀会合での利上げ観測が強まることも無いものと思われます。
いずれもドルの下支え要因となると考え、今週は押し目買いのスタンスで望みたいと思います。

はっきり言って、先週中にロングメイクできていない時点でちょっと勝負ありという気もするのですが・・・・・。



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