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2006年11月06日
■「目先はレンジ。故に大暴落はない」

先週、FOMCを前にして、タカ派的なステートメントへの期待が予想以上に高まってしまったことが、逆に金曜日のドル下落を誘発してしまったようです。直接的には金曜日のGDPが予想を大きく下回った結果となったことではありますが、伏線は既にFOMC前に張られてしまっていたということだったのでしょう。

ドル円のボラティリティが依然として低水準で推移しています。つまりこの先当面はドル円の大きな変動が見込めないという観点で少なくともオプション市場は見ている。にも拘らずスポット市場では、120円を上抜けたときの相場上昇を取りにいけないことを嫌って、必要以上にドルロングを作り過ぎてしまったのだろうと思われます。

従って、逆にこの下落をGDPの数値に見出しドル利下げのリスクへと転換してしまうようなら、今度はドルの再浮上を誘発してしまうのではないでしょうか。

特に本日IMMの円ショートポジションが先週の時点で思いの外解消されていなかったことを受けて円の買い戻しが活発化しました(しかし、東京では金曜の安値をした抜けることは出来ませんでした)さらに、今週は31日の日銀金融政策決定会合、その後の福井総裁の会見、2日にはECB会合、3日に米雇用統計とイベントが目白押しであることもあり、つみあがった円ショートの買戻しが活発化するであろうとの観測があって不思議ではないですから、ドル円も売り圧力優勢となるでしょう。が、あくまでもドル安への転換点ではないものと思います。

週末の雇用統計までは、戻り売り姿勢で臨みつつ、発表前までには一旦ポジションを閉じて、数字を待ちたいと思います。そこでさらに下落していくような数字が出ても、押し目は拾いに向かいたいと思います。

目先はレンジ相場と割り切りながら、その先は依然としてドル高を想定したポジションを作っていくべきだろうと思っています。



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