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2006年10月16日
■「やってくれました・・・・」
先週末、発表された米雇用統計。失業率の低下、前月の非農業部門雇用者数の上方修正を受けて、米景気減速懸念からくる利下げへの思惑が大きく後退した格好となり、ドル円はなかなか上抜けることの出来なかった118円半ばの水準を超え、119円台をつけました。
週明けのアジアでは東京が休場のなか、ポジション調整をこなしながら118円台後半での底堅い動きを辿っていました。あの発表までは。
先週、北朝鮮が予告していた核実験が6日に出された国連安保理による共同声明を無視して実施されました。
市場では既に週末にも実施か?という観測も出ておりドル円相場も119円30銭付近まで上昇した後は落ち着きを取り戻してはいますが、先週の雇用統計に続き、より一層相場を底堅くしてしまった感があります。
折しも、安倍新総理は初の外遊先として中韓を訪れ、ソウルで首脳会談を始めようとしていた矢先のことでもありました。
今後の相場に関しては、事件発生によるサプライズ的変動は収束したものの、今後の国際社会、特に国連安保理の動向次第となるでしょうが、地政学的リスクが解消されることはありませんので、当面ドル円も底堅い動きとならざるを得ないでしょう。
さらに、北朝鮮が核実験に成功したことで、極東アジアの情勢不安と同時にこの火種が中東情勢にも大きな影響を与えかねない点にも注意が必要となりそうです。
先に行われたミサイル実験で発射された中距離ミサイルの販売先がイラン等、一部の中東諸国であるとの観測もあり、核弾頭が中東に出回る危険性もある程度想定しておく必要が出てきたのではないでしょうか。
勿論、これを阻止すべく国際社会は手を打つものと思われますが、何をするかわからない国だけに、楽観できません。
現代版「世界の火薬庫」といわれる中東に、核が流れてしまったらはっきり言って経済活動どころではなくなるかもしれませんけど・・・・・・いずれにしても、今後の国際社会の対応にはしばらく目が離せなくなりそうです。
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