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2006年09月18日
■「あの日から5年」

今日(9月11日月曜日)、あのニューヨークの世界貿易センタービルで起きたテロの大惨事からまる五年が経過しました。
あの日、皆さんは何をされていましたか?
私は、仕事を終え食事を済ませて帰宅したばかりでした。帰宅するなり後輩からの電話が鳴り響き、何の気なしに受話器を取ってこの事件を知りました。

動揺する後輩の声とは裏腹に事の重大さも判らず、はじめは浜松町の貿易センタービルに航空機が誤って衝突してしまったのか等という素っ頓狂な認識でいました。
テレビをつけると、丁度1年前に訪れたニューヨークのワールドトレードセンタービルに2機目の旅客機が突っ込んだ直後の映像がライブで放送されていました。

特撮映画の1シーンとしか認識できない自分の平和ボケした感覚と、現実なのだと思い知った後の戦慄は忘れられません。

最初の会社を退職して2年になろうとしていいたあの頃、あのビルには私の元同僚が数多く勤務していました。流される映像とその後のビル倒壊を見ながら圧倒的な絶望感に支配されながら彼らの無事を祈ることしか出来ませんでした。
幸いにも彼らは皆体中埃まみれになりながらも無事逃げ延びてくれました。

その日のうちに会社の上司から電話が入り翌日の東京市場での対応についての指示がありました。当然ではあるのですが、資本主義社会の一端を担う市場参加者として、可能な限り市場を維持しプライスを供給しなければならない、その責任の重大さをあれほど実感したことは恥ずかしながらソレまでありませんでした。

テロの狙いが、社会を混乱に陥れ自分達の存在を示すことならば、我々市民は歯を食いしばってでも自分達の社会活動を続けることで彼らと戦う姿勢を示さねばならない。大袈裟な表現になってしまいましたがそんな気持ちを確かに持ちました。

あれから5年。仕事の中身こそ変わってしまいましたが、一社会人としてちっぽけながらも自分の出来る社会使命を忘れることなく果たしているか。私にとって、9.11はそんな反省をさせてくれる日となりました。
合掌



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