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2006年08月14日
■「流れには乗らねばならないけど、・・・・・」
先週は人材の流動化がもたらしたメリットの部分をチラリと書いてみました。人材の流動化は個々人のスペシャリスト化を促します。
企業が中途で人材を採用するのは一から育成していくコストをかけずに即戦力となる人材を確保し、収益拡大という果実を短期間で享受することが目的といえるのではないでしょうか。
勢い中途採用市場ではゼネラリストよりスペシャリストの需要が高まります。
しかし、スペシャリストだけの集団とは組織としてはパッチワークだらけのシステムのようなもので度が過ぎれば帰って余計なリソースを費やすことにもなります。
さらに、これまでは終身雇用体制の中、あまりにも固定化しすぎていましたが、故に一から育てる風土があったともいえます。この土壌があったからこそ中途採用市場で人材が確保できたという一面もあります。
ところでコンピューターにはOSという共通言語が存在し、いかに優れたソフトといえども使用するPCのOSとマッチしなければ全く機能しないということはご存知かと思います。
例え同業といえども企業は各々個別のOSの上で走っていると考えてよいと思います。コンピューターのOSのようにミスマッチがあれば使い物にならない程の排他性はありませんが、新しい職場の水に慣れるまでには予想外の苦労があり、これを早期に克服するのはそれまでの経験がものをいいます。
最近、新卒採用した人材の離職のサイクルがかなり短くなっているようです。
転職への違和感が薄れたこと事態は良いのですが、転職サイクルの短期化はあまり歓迎できない状況を生み出すことでしょう。
今まさに転職をお考えの若い方、もう一度自己分析をしてみましょう。自分は本当にスペシャリストとしてどこに行っても即戦力たるスキルを修得しているのか。自分のゼネラリストとしての可能性を早々に捨て去る損得勘定に計算ミスはないか。
相場と同じで、市場の思惑が一方に偏りすぎると大きな反動を伴うわけですが、えてして人は体勢側にいることに安堵して大怪我をしてしまい勝ちですのでご注意を。
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