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2006年07月03日
■「折角窓埋め出来たのですが・・・・」

折角、G7後に空けた大きな窓埋めに成功したドル円相場なのですが、どうも今ひとつ盛り上がりに欠けるように感じるのは私だけでしょうか?

東京市場で、上値が重く感じるのは久々の116円半ばでの推移をみて実需筋が動き出すのは、まあ想定内です。月曜日の仲値も余剰気味(ドル売り需要が多かった)、その後もまとまった売りが出るたびにスッと値を下げていました。確かに116円を割れるほどの下げにはならずジワリと戻ってくる感じは底堅さを感じられないわけではないのですが・・・・・・

市場参加者の方の話でも今日は売りのオーダーが目立ったと同時に、押し目を拾う人たちも短期筋がメインで、高値圏を突っ込んで買ってくることもない。中長期筋は殆ど参加していないようです。窓埋めが完成したのでもう少し威勢良くドル買いの動きが見られるのではないかとの期待がすっかり外れてしまいました。

時期的に6月の半期決算を控えているファンドも多く、また30日にはFOMCを控えており確かに動きにくいのですが、既に今回のFOMCに関して、市場は25ベーシスの利上げを織り込み済み。50ベーシスの利上げを今更この時期にするとは考えにくく(むしろ万が一そうだとすれば打ち止めとなる可能性が強い)あまり時間が経過してしまうと目先の壁としてコンファームされてしまうでしょう。

話は変わりますが、日銀の福井総裁がすっかり槍玉に挙げられています。まあ李下に冠を正さずの言葉もありますし、脇が甘いといえばそうなのかも知れませんが、村上ファンドに出資して多額の運用益が出ていたら「庶民感情が納得しない」というのは如何なものなのでしょうか?私はむしろこうした発言をしている人に「庶民をなめるな」といってやりたい気持ちです。

自分たちの選挙戦にマイナスと判断するから狼狽しているだけのクセに、勝手に庶民を盾にするとは一体何事でしょうか。マスコミもそうですが、よく「世論が黙っていない」とか「国民が怒っている」と書きたてます。まあ全てが悪いとまでは言いませんが、こう書くことであたかも自分の論調がマジョリティであるかのように表現すること自体に私は彼らの驕りを感じることがあります。

政治家なら、ジャーナリストなら、己の意見として訴えて欲しいものです。それに賛同するかどうかはその後に私たちが決めることではないのでしょうか。



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