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2006年06月26日
■「上値は重いけど、下も底堅いよ」
先週来、ドル円が上向き始めました。アメリカの利上げ観測が再浮上、日本では福井日銀総裁の村上ファンドへの投資が槍玉となり、北朝鮮ではテポドンの発射が迫っている等々の話題がこれを支援する格好となっています。需給面から見てもエマージング市場から流出している資金がドルに戻っていますし、ここまでの戻り局面で売り上がっていたドルショートはさっぱりワークしないどころか金利差からどんどん苦しくなっていますからこれからも徐々にドルの下値は切り上がっていきそうな雰囲気です。
ところが、115円半ば付近に来ると実際に市場でドルを買いに行っている参加者の声は一様に「重い」との事。実際、この相場をドル高トレンドに変わったと判断する人、目先G7で開けた窓埋めをトライするだろうが上抜けられるかは疑問で、もし失敗すれば再度ドル安が加速するのでは。と大きく分かれてしまっています。G7で大きく開けてしまった窓はそれほど大きな壁ではあるのです。
アメリカの金利にしてもここにきてタカ派的な発言がクローズアップされ金利市場もかなり利上げ継続を織り込んできていますが、今後発表される経済指標次第では再度ポジションのアンワインドがかかっても全く不思議ではありません。
ワールドカップ期間中で欧州の参加者が不揃いのなかで大きなトレンドが形成されるのかという点も疑問が残ります。がチャート的にもこの1,2週間が窓埋めの大きなチャンスであります。
個人的には窓埋めを完成させてレンジが一段きり上がるほうに賭けています。突っ込んで買えば買うほど相場の重さを実感してしまいますが、押し目らしい押し目も無く来ているこの状況では下を売っている人もまた底堅さを実感しているでしょうし、相場が膠着状態となっても苦しいのは現時点ではドルショートのポジションです。
難しい場面ですので、窓埋めに失敗してしまった場合の準備をしっかり整えて、「頑張れ!ドルロング」。
別にポジショントークではありませんのであしからず。
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