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2006年05月08日
■「流れには乗らなくてはなりません・・・・」

先週月曜日、G7声明を受けてドルが急落。ドル円は前週のNYの引け値水準を大きく下回る水準で取引が始まり、為替相場で珍しく大きな窓を開けてしまった。先週の間にドルの下落が加速するとまでは行かなかったものの、結局この窓を埋めることが出来ずに越週し、今週もドル円は上値が重い。東京時間でこそ113円を割り込むことは無かったが、メーデーで欧州は殆どがお休み市場も薄く、50銭ごとの節目を過ぎた付近にはまとまったドル売り注文も多くもう一段のドル安円高が懸念される。

NYに入り、113円を割り込んだ模様。世界的不均衡是正がテーマとなっているとの見方や、バーナンキFRB議長の議会証言からドル金利の頭打ち感が強まり一方で日本は金利上昇局面をこれから迎えるということから金利差縮小も依然として根強いテーマとの見方もあります。いずれにしても市場がドルに対して弱気な材料に反応し易くなっているのは事実です。
当面この流れに逆らってはいけないようです。

余談になりますが、最近為替市場の記事にCTAという単語がよく見られます。商品先物を中心に取引をするファンドを運用している投資顧問業者だそうです。長く続いている原油相場の高騰、金をはじめとした貴金属相場も好調であり彼らの為替動向は俄然注目度を増しています。実際このドルの下げ局面でもこの単語は良く登場していました。
本邦で、投資信託への注目度が高まり、個人マネーが大量に流れ込んでいるのと似た形です。既に注目されている方は多いと思いますが、商品相場の動向と彼らの名前がどのように為替市場に現れるかをウォッチしてみるのも面白いと思います。

GWのこの時期、季節的にドル安の局面を迎えることは多く、国内のドル買い需要が市場から引いてしまうので、もう一段のドル安の可能性は高まりそうです。ただし、確かにG7声明にあるような不均衡是正への意向がアメリカにはあるものの、原油高止まり下での必要以上のドル安はアメリカにとって決してプラスにはなりません。また中間選挙を控えているという政治日程を考えてもドル安はマイナス要因でしょう。

持合を下抜けたことから振り子が振れるようなセンチメントですが、連休明け以降はもう一度相場を見直してみる必要がでてくるかもしれません。
(なんかいつの間にやらすっかりドル高派になっている自分に驚きを隠せない今日この頃)



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