TOP
コラムTOP
最新コラム
バックナンバー
2006年04月10日
■「注目の短観も結論は持ち越し」

本日、日銀短観が発表されました。大企業製造業の業況判断指数がプラス20と前回のプラス21を1ポイント下回りました。市場コンセンサスはプラス23。相場も予想以上の改善をある種期待していたのかこの数字に円売りに動きました。

東京ではその後もジリジリとドル円相場は値を上げ一時は118円80銭ワンタッチまで上昇しました。しかしこの日銀短観の数字をしてもレンジを抜けることは出来ませんでした。
むしろこの短観で強い数字を期待し、早期ゼロ金利解除のシナリオを描いた参加者のショートポジションを手仕舞わせる程度で終わってしまいました。

期も改まり、本邦輸出筋は新たに実需の予約を入れだします。一方機関投資家は新規の海外投資を始めるまでには暫く時間を必要とします。流れはやや円売りであるものの買い手は短期筋が主流のためどうしても上抜けのための後一手が足りなくなるようです。

ただし、発表後各方面から出される、短観の中身に関するコメントは総じて良好のようです。
中堅企業の景況感が改善している点が大きいようです。おそらく市場は日本に関する次の判断を4月下旬の展望リポートまで持ち越したのではないでしょうか。

一方、先週のFOMCを受けてアメリカは次のFOMCでももう一段の利上げを実施する公算がより高まりました。依然ゼロ金利の日本との金利差はさらに拡大することとなります。
ゼロ金利解除を早めに予想してもおそらくあと半年くらいはこの金利差が縮まらないことになりますから、幾ら先読みしてもしばらくはそうそう円ロングを積み上げにくいでしょう。

チャート的にも続いている三角持合いはまずは上方に離れていくと見られています。
折角目先上値が重くなっているのですから、押し目を拾って行きたいところです。
今月は押し目買いでドルロングキープが吉ではないでしょうか。



Copyright (C) 2004 fx-newsletter All Rights Reserved