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2006年03月20日
■「日銀、量的緩和解除・・・・・」
日銀が量的緩和政策の解除を決めました。先週、「来月ではないのか」と書いた手前ちょっとバツが悪いのですが、まあ市場の大方の予想通りの結果となりました。
何を書いても言い訳がましいのですが、週初から政府サイドが機関銃のように牽制発言を繰り返していましたし、あの状況で逆にアンチェンジであったら、たしかに「日銀の独立性」が損なわれているとのインパクトが強く残ってしまい禍根を残すことになってしまったでしょう。
市場も発表直後一時的に円買いの動きこそあったものの非常に冷静な動きとなりました。
政府サイドからは皮肉めいた発言も出ていましたが、日銀の主張する通り、量的緩和政策自体が異常な環境であり、デフレ脱却を完全に見極めてから動き出したのでは確かにその後に想定されるハイパーインフレに対しての対処が遅れ、かえって安定成長への重大な阻害要因を残すことになりかねません。
車の運転に例えると、カウンターステアを当てるタイミングに似ています。早すぎればドリフトしてくれませんが、横滑りし始めてからカウンターを当ててもスピンしてガードレールにキスしてしまいます。確かに微妙なタイミングを要求されるのですが、「政府サイドが想定しているほど遅らせてはスピンしてしまう」ここはドライバーたる日銀の判断を尊重すべきところでしょう。
さて、ドル円相場ですが、一部にあった「日本のゼロ金利解除も早晩なされるだろう」との憶測が完全に否定され、金曜の米雇用統計の数字からアメリカ側の追加利上げの期待が強まり119円をはさんでの推移となっています。高金利通貨として人気を集めたNZDからの資金移動がどうも収まらず、これもドルへのシフトの流れとしてドルを後押ししています。ややレンジを切り上げての推移となりそうですが、一方でユーロドルではUAE中銀総裁発言からドルが弱含みとなっておりドル全面高の動きとはなりにくい情勢。
マダラ模様の相場で期末を迎えそうです。
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