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2005年12月26日
■「他人事ではない誤発注騒動」
ご存知のとおり、先週新規上場したジェイコム株の取引においてみずほ証券が「1株、61万円の売り」とするべきところを「61万株、1円の売り」として発注してしまうという事件が発生しました。
公開された株式は3千株、実に単純なオペレーションミスによってあろうことかその200倍もの株数を空売りしてしまうという事態となりました。
板状況をみて発注の取り消しに動いたものの取り消しが出来ず、自己勘定で買い戻しに動き、結果として、株価はストップ高。みずほ証券は10万株あまりを買い戻せぬままとなっています。
第一義的に、この様な初歩的なミスオペレーションをしてしまったみずほ証券に重大な責任がある点は衆目の一致するところであります。
次にそもそも3千株しか公開されていない銘柄の発注において61万株の発注を受け付けてしまう発注システムが問題視されるでしょう。これはみずほ証券、東証双方において検証されるべき問題であります。
さらに日曜になり、みずほ証券が行った取り消しオペレーションを受け付けなかった東証のシステム自体に重大な問題があった点があきらかになりました。
前代未聞の大失態劇がどのように収拾されていくのか今後の展開を見守りたいと思います。
しかし、この事件を他人事と思ってはいけないと思います。ここまで莫大な損失となることはないとしても、私たちも同様の初歩的な操作ミスとは常に背中合わせにあるわけです。
PCで入力をして、エンターキーを押せば取引が成立してしまう環境の中で皆さんも外為の取引をされているのです。もちろん電話で発注をするなら自分の指示ミスがない限りにおいてその責任は発注を受けた業者に移るわけですが、ご存知のようにあらゆる市場取引が自らのPC操作によって可能となっている時代の流れは否定できないところであります。
少しでも早く市場に発注の意思を送信しなければ、との思いが都度出てくる警告にルーズとなってはいないでしょうか?
TVゲームではないので取り消しは出来ません。しかもその操作ミスが自分の大事な資金を奪ってしまうかも知れないのです。どぶに捨ててしまうよりもったいないではありませんか。
今一度、気持ちを引き締めなおして相場に向かっていただきたいと思います。
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