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2005年11月28日
■「HIA需要対人民元切り上げ」

先週、ドル円は欧州時間で118円19銭まで反発したものの、このレベルからはポジション調整のドル売り厚く、北米が休場ということもあって、118円付近で越週しました。

月曜の東京市場は、15日の米債償還絡みのドル売り需要観測から上値の重い展開が続きいています。クロス円での円売り需要は依然として見えるものの、ユーロ円をはじめ各クロス円ともに積みあがったロングの手仕舞いもあり、ドル円は下押しもないものの上抜けも出来ずの状態です。

金利差の関係からドルは強いものの、ドル円に関しては、こうしたフローに挟まれ、また週末の米中首脳会談を前に中国が再度人民元切り上げに踏み切るのではとの憶測もあり、なかなか思い切った動きに出られない状態といわれています。

しかし、ホームランドインベストメントアクト(HIA)絡みのドル買い需要が、これから12月の期末を控え(12月15日ころまでに)ピークを迎えるといわれており、やはりドルはもう一段の上昇を見なければならないと思われます。

この3年間のドル安トレンドの半値戻しレベルまで上昇してきたドル円は、ここまで積み上がったポジション調整のドル売りが出易い環境にあり、事実先週は陰線引けとなりましたが、クローズレベルは118円挟みとむしろ底堅さを印象付けた感じがします。

118円ミドル、119円もやはりオプション絡みのKOトリガーが控えており(注:原稿執筆時点)、今週の米国PPI、CPI、小売売上高といった指標次第では一段の上昇も念頭に入れて臨まねばならないでしょう。

先週も触れましたが、米大統領選挙の翌年のドル円の平均変動幅は20円近くあり、先のHIA需要を見ても今週の上値トライがなかったとしても、依然としてショートに転じる時期ではないようです。

但し、ユーロ円ロングの方は一旦手仕舞いの支度を始めましょう。HIAに絡むドル買い需要はユーロドルの下落要因でありますし、ドイツの政局、フランスの暴動騒ぎとユーロ自体にネガティブ要因が山積となっており一段の上昇はかなり厳しくなってきています。



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