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2005年11月21日
■「ドル強いです」

先週はFOMC、グリーンスパンFRB議長の議会証言、雇用統計と言ったビッグイベントをこなし、ドルが主要通貨に対して一段の上昇をみて越週となりました。

FOMCは予想通り25BPの利上げを実施し4%となり、グリーンスパン議長は様々な景気後退要因をこなしながら(原油高騰、ハリケーン災害等々)米景気は確かな足取りを見せており、インフレへの警戒こそが最大の懸案であることを示唆しました。

金曜の雇用統計は雇用者数が予想を下回り一時的に為替もこれに反応したものの時間当たり賃金の上昇がグリーンスパン議長の議会証言を裏付ける格好となり、為替相場とは裏腹に堅調な米長期金利相場を足掛かりとして一気に118円を上抜けました。

市場はインフレ懸念から来る米金利の更なる上昇期待に、より反応する状態となっています。
既に各方面からドルの買い持ちが膨れあがっていることから、そろそろドルの上昇も頭打ちするのではとの観測が出ておりました。

確かに118円ミドルの水準はチャート的にも大きな節目であり、月曜日の東京市場に於いても117円ミドル付近まで値を下げてきております。月曜日が陰線引けとなり(そう)金曜は北米が休日となる事からもポジションを手仕舞う動きにドル円をはじめドルはやや頭の重い一週間となるかもしれません。

が、主要3通貨のパワーバランスは依然としてドル、ユーロ、円の順番であります。
ドルの売り筋が手仕舞いであること、本邦の輸出筋はかなり順調にドル売りを進めて満腹状態であること、本邦個人マネーの海外流出が止まっていない事、本邦機関投資家筋、輸入筋はやや買い遅れ気味である事、米国サイドではホームランドアクトに絡む資金回帰が年末に向けてピークを迎えると噂されており、需給バランス的にもドル上昇の流れにあるのではなかろうかと思います。

今年は大統領選の翌年に当たり、統計的に平均20円以上の変動幅を示していることを思うと先週末辺りに囁き始められている122円付近までの上昇も頭の中に留めておかねばならないのではないでしょうか。

押し目はコツコツと拾って行きたいと思います。



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