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2005年10月17日
■「楽天騒動で思う事」

最近人気の落ち込みが激しいと言われるプロ野球。プロ野球に限らず野球そのものの人気もやや陰りが見えたように思います。私が子供のころスポーツといえば野球でした。
「巨人の星」に代表されるスポ根野球漫画、ONをはじめとする巨人V9戦士達。スポーツ報道番組でありながらそのタイトルが「プロ野球ニュース」という番組がフジテレビで放送されていたように、スポーツといえばイコール野球といっても過言ではありませんでした。

同世代である我がニュースレターの代表「鹿の角」のようにアンチ野球派がいないわけではありませんが、明らかに野球はメジャースポーツでした。かく言う私も草野球が大好きな巨人ファンであります。が、今日は巨人の話ではなくて、昨年ホリエモンが一躍お茶の間のスター(ちょっと大袈裟)となった球団買収騒動の末発足した楽天ゴールデンイーグルスのお話。

ご存知の通り、初代監督に大抜擢された田尾さんが3年契約の1年目にして解任されてしまいました。個人的な心情は「そんなのアリかよ?」なんです。
西武しかりダイエー(今はソフトバンクですが)しかり、新規参入して即トップチームになった訳ではありません。長い間パ・リーグのお荷物とまで言われながら地道な戦力補強と選手育成の結果日本一の球団になるまでに成長したのです。

チームの育成は長いスパンで見ている、新しいチームだから新しい監督を抜擢したとまで言っていたにも関わらず僅か1年で解任では、この球団の戦略そのものが疑われても仕方がないでしょう。

しかし、この解任劇もう少し客観的に見つめてみるとビジネスの世界では良くある話ですし、我々個人投資家の為替トレーディングにも教訓となる点があります。

3年間じっと我慢するのも確かに戦略ではありますが、1年間の結果から2年後の状態を予測し、その結果が当初想定したターゲットに到底及ばない確率が高くなったのであれば早めに戦略の建て直しを図って被害を抑える事も必要です。

シナリオを描きポジションを取り、ロスカットとプロフィットのポイントを決めたら「動かざる事山の如し」を決め込むでしょうか?確かにポジションを取っていきなり相場がアンフェーバーだからといって直ぐに損切りするようでは一生儲ける事はできません。しかし、その後の相場動向を注視して、自分のシナリオとは違うなと感じたなら何もロスカットポイントまで我慢して持ち続ける事に何の合理性も無いのです。

個人的に田尾さんは現役時代から好きな選手でしたし、敢えて言わせてもらうなら田尾さんが悪くて解任されたのでは無いと思っています。楽天球団の当初の戦略シナリオが甘すぎたから田尾さんを解任せざるを得なくなってしまったのです。

世の中には相場を見るうえで役に立つ出来事って結構あります。その逆もまたしかりです。皆さんもそんな角度で相場を眺め、また世の出来事を眺めてみては如何でしょう。



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