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2005年08月22日
■「終わって見れば想定の範囲内ですか」

郵政民営化法案が参議院で否決、即日衆議院解散となってしまいました。ぎりぎりの攻防が続いていた中、先週後半を境に一気に情勢が動きこの結果をもたらしました。

私はある意味で代議士さんというものをナメていたのかもしれません。解散となって一番苦しいのは自民党内で反対に回った方々であり、この方々と潰し合いの選挙戦をしなければならない小泉自民党自身なわけです。
代議士さんなんてバッチつけててナンボの職業ですから、失職のリスクがべらぼうに高い戦いに敢えて突っ込んで行くとは思っていませんでした。

正面から見れば己を捨て天下国家を真剣に論じたとも言えるでしょう。穿った見方をすれば互いにチキンレースのブレーキを掛け損なっただけともとれるのですがね。
どちらの見方も一面において正しいと思います。同じ人間がやっている事なんですから前者の気持ちだけで行動していたなんていう人はそもそも政治家失格でしょう。

さて、政局は9月11日の結果待ちとなりました。単純計算でいけば前回躍進した民主党がさらに議席を伸ばし政権与党になる絶好のチャンスとなるのですが、一つおおきな問題があるように思います。それは、民主党票の多くが浮動票であったということです。

政治評論家ではないので戯言程度の意見ですが、この浮動票が今度の選挙でも民主党につくのか些か疑問です。マスコミの取り上げ方の責任も大きいとは思いますが、今回の郵政民営化問題で、民主党をはじめとした野党は余りに高みの見物を決め込みすぎていたように感じました。

解散後の会見で小泉総理は郵政民営化の是非を問いたいと言っています。「自爆解散」などと言われていますがちゃっかり「お題」が明確な選挙になっています。
最終的には、「小さな政府」か「大きな政府」どちらを選択するかということでしょう。これまで「大きな政府」の代名詞と思われていた自民党自身が「「小さな政府」を目指す改革政党なんだと大手を振って戦えてしまう。民主党は返って対抗色を鮮明に打ち出せないかも知れません。

さて、相場はいたって冷静でした。朝方から参議院否決の瞬間までこそ日本売りの様相を示しましたが、事が終わればNYのクローズレベルまで円は買い戻されました。
これからも政局絡みで一時的に振れることはあるでしょうが、本格的な日本売りとなるには構造改革を拒否する政権でも現れない限り想定の範囲内に止まりそうです。為替ディーラーには厳しい結果です。



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