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2005年07月25日
■「テロでかえって相場は硬直感を強めるか?」
ロンドンでもテロ起きちゃいましたね・・・・・・。市場はそんな中でも実に冷静だったのではないでしょうか。まあ、被害者の数が9.11に比べて少なかったからとか、どうやらアルカイダではなく全然小物の犯行だったからとか。確かにそれも理由の一つではあったのでしょうが、個人的にはテロで市場の混乱が長引くことは正にテロの思う壺であり、そうはさせまいという無意識の気概が世界にあったのだと思いたいです。
どんなにアメリカが汚い手を使っていたとしても、どんなにテロ側に言い分があったとしても、国際社会はテロ行為そのものを決して認めてはいけないのです。地球上の人間は国際社会のルールの中で生きていかねばなりません。ルールが気に入らないからといって暴力でそれを踏み潰すような事がまかり通ってはいけないのです。
日本はかつて安保闘争のなかで独善的な正義を振りかざしテロ行為を正当化しようとした人々を見てきました。地下鉄にサリンを撒かれました。身をもってテロが如何なるものなのかを知っているのです。平和ボケだなんて絶対に言わせない毅然とした態度で対峙していきたいものです。
話が逸れました。とは言いながら、被害のあったロンドン、さらには欧州圏のダメージは消えません。これが欧州圏の景気の鈍化に拍車をかけるリスクは頭の隅に留めておく必要があるでしょう。加えて、金曜日の米雇用統計。6月の数字こそ市場コンセンサスを下回ったものの、前月、前々月の数値を上方修正しておりアメリカの金利打ち止め観測を払拭した感があります。ドルは思いの外堅調地合が長引くかもしれません。
しかし、このドル堅調は新たなドル買いというよりもドルへの巻き戻しの意味合いが強そうですので、あまり突っ込んでいかない方が良いでしょう。通常大統領選の翌年は相場が荒れるのですが、かえって硬直感が強まってしまう事になるかもしれません。
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