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2005年03月28日
■「今更ながらライブドアVSフジテレビの仁義無き戦い」

先週、東京地裁がライブドアの主張を認め増資差し止めの仮処分を決定しました。先月、丁度私がインフルエンザで唸っていたころライブドアが突如ニッポン放送株の35%以上を買占めたと発表してからお茶の間のTVはどこをつけてもこの話題で持ちきりでした。

先にTOBを発表していたフジテレビを出し抜くかのようなライブドアの時間外取引での行動にメディアは矛先を向け、ホリエモンバッシングが始まりました。メディアに生出演したホリエモンを前にして「あんたホントに長期的展望あるのか」「提携先の感情を逆撫でて成功したM&Aなどない」「もっと他に手はあっただろう。そんなやり方は日本では通用しない」等々全く同じ発言ではないが同じようなニュアンスのコメントが飛び交っていました。

皆さんはどの様にこのニュースをみていたのでしょうか?

元来天邪鬼な筆者としては、「それ、論点がズレてない?」って思ってました。「ルールに則って株を購入したまで」とあくまで正論をぶつけるホリエモンに対して、メディアの批判はいささか感情論に流れていたように思います。

確かに、この先ニッポン放送の経営権をホリエモンが手にしたとして、メディア業界での手腕は未知数。従業員達の感情も含めてこの先の道のりが平坦でないであろう事は想像に難く無い。しかし、それと株の買占めがどうだったのかといった話は全く別の土俵だったのではないでしょうか。

先週初めフジテレビのTOBが成立した時は「ライブドア崖っぷち」といった見出しが躍っていましたが、ホリエモンは「想定内のことです」とサラリとかわす。またこれが一種周囲の感情を逆撫でしていました。

アレだけのマネーをつぎ込んだ大勝負です。ホリエモンでなくても幾筋ものシミュレーションをした上で行動に出るのは冷静に考えれば当然なのですがね。

ここでどちらが良い悪いを評するつもりではなかったのに、終りに近づいてしまいました。金額の違いこそあれ、投資するからには「想定内」と言えるだけの戦略を練るホリエモンの姿勢は、今の私たちに大いに参考になるものだったのではないでしょうか。



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