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2005年03月14日
■「相場は心理合戦」

相場の流れは神のみぞ知る。なんてえらく宗教的な言葉もありますが、市場参加者に神様がいるわけでは決してありません。私たちと同じ人間しか関わっていません。
以前にも書きましたが、外国為替市場は世界最大の取引量をもつ市場でありインサイダー情報などがまかり通るような規模の市場ではありません。

100%勝てるポジションなんて存在しません。逆に100%負けるポジション等というものもまた存在しません。しかし何故でしょうか自分がポジションをとると100%相場が逆に動き、まるで100%負けるポジションが存在するかのように感じてしまう場面にやたらと遭遇しているような気がしてしまう。そんな経験ありませんか?

「相場は心理合戦だ。弱気になった方が負ける。」と言っていた友人がいました。客観的には需給のバランスで動くのが相場なのですが、相場が動く限りソコには利益を求めて参加する人々が必ず存在します。まただからこそ市場に厚みが出ても来るのです。
我々個人投資家は上がるか下がるかの確率にかけて相場に乗り込みます。機関投資家が外国の債券や株式に投資するために為替をとったり、事業法人が海外から輸入したものや輸出したものの決済の為に為替をとるのとはスタート時点からして立場が違います。

立場的に近い存在は銀行のディーラーさん達と言うことになるでしょうか。厳密にはこれもまた少し違う部分があるのですが。
話が解りにくくなってしまいましたが、ある意味ポジションを取ったとき一番心理的に弱い場所からスタートせざるを得ない宿命を私たちは持っています。

あるディーラーさんが言っていました「ポジションを持って手舞うまでの間の80%の期間はアンフェーバー(相場が逆に動いて含み損を抱えた状態)でどうしようかと悩んでいる状態」だと。

大なり小なりスペック(投機)でポジションを持っている参加者はみんな同じような心理状態をどこかで味わっているのです。耐え切れずに損切りしたものは負け、耐えたものにはそれ以上の損失のリスクと共に収益につなげるチャンスが残ります。

してみると「相場は心理合戦」というコメントは結構面白い示唆に富んでいると思います。

ここで終わって、「ひたすら利益がでるまで持ち続ければいいのか」と思われては困るので、また来週続きを書きます。



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