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2004年9月21日

■実際にシナリオを立てる時の注意点
第３回目となる今回は、実際にシナリオを立てるときの注意点について説明していきましょう。ドル円相場が現在、１２０円００-１０銭で取引されているとします。あなたの証拠金残高は１５万円。ファンダメンタルズ、チャートの分析の結果ドルは１２０円５０銭くらいまで上昇すると判断したあなたは１２０円１０銭で１ロット（１０万ドル）の買い持ちポジションを作ることにしました。さきの分析の結果、１１９円付近までの下落の可能性は想定しておかねばなりません。そこで、あなたは１２０円１０銭で１ロットの買い持ちを成約し、ＯＣＯ（One Cancel the Other）オーダーで１１９円ちょうどにストップロス、１２０円５０銭にリミットオーダーを置くことにしました。でもちょっと待ってください。１円１０銭の損失に対して４０銭の利食い。これは果たして投資効率を考えて正しい投資行動でしょうか？ストップロスと利食いのオーダーは分析の結果どちらに変動するのも５０％の確率という場所に置いたといえるはずです。その５０％の確率で起こる収支がかたや１円１０銭の損失、かたや４０銭の収益であるならばこの投資効率は決して正しいものとは言えないはずです。また、もしそのまま相場が下落をして１１９円のストップオーダーが成約したとします。為替差損１１万円が確定しあなたの証拠金残高は４万円となってしまいます。この残高ではもはや新しい投資チャンスに立ち向かうことすら難しいことになります。この場合、１１０円までの下落リスクを想定した段階で、あなたの「体力（証拠金残高）」から考えてポジションを取るべきステージではなかったということになるのです。まとめます。 ①　シナリオを描く時は投資効率を考えましょう。 ②　自分の体力と相場変動率のバランスを考えましょう。